尚、透析患者が処方されるほとんどの薬剤を含むいわゆる病院の薬を病気別に分類、約1万品目が収録されている便利なインターネットサイトを次に紹介しておきましょう。
  このサイトを利用して、現在処方されている薬の効能・副作用等確認しておきましょう。
 
     ★おくすり110番(病院の薬がよくわかるホームページ)
         (http://www.jah.ne.jp/~kako/
     ★おくすり110番薬品検索サイト(ハイパー薬辞典)
     (http://www.jah.ne.jp/~kako/frame_dwm_search.html
    =NPO団体、医薬品情報研究会「ファーマフレンド」によって運営=
 
 薬剤の具体的商品名を各検索エンジンで検索しても、このサイトの具体的商品ページにつながります。
 
人工透析患者が薬剤を使用する意味は次の2点です。

【1】「人工透析基礎知識」のコーナーでも触れましたが、腎臓は身体に老廃物がたまらないように排泄する以外に様々な働きを持っています。しかしながら、透析治療そのものは老廃物を排泄することを主な目的にしていますので、これだけでは本来腎臓が持っているその他のいろんな機能を助けることはできません。この部分を不完全ながらいろいろな薬で補うことが必要です。

【2】普段健康な人にも当てはまりますが、腎不全以外の病気を治したり、コントロールしたり、予防するために薬を使います。
 私も以上の二つの意味でいろいろな薬を使っていますが、現在私が日常的に使っている主治医の先生処方の薬剤を一覧表にしますと次の通りですので、薬の種類や使用量等比較・参考にされて下さい。
 薬がだんだん増えてくると、飲み合わせ・組み合わせの問題が出てきます。この点、私は主治医の先生や薬剤師さんにしつこいほど確認していますので、今のところ問題は起きていません.
 尚、私が通っている腎クリニックの定時薬投与日は、原則2週間に1回(2週間分処方)です。


   ・月水金患者 金曜日
  ・火木土患者 火曜日
薬剤名 使用方法 効果・効能 副作用等
エポジン
    毎回1500単位
     (週4500単位)
毎回透析後静脈内
投与
腎性貧血改善(画期的なQOLの改善薬) 血圧上昇・頭痛等
フェジン2ml 週3回透析後静脈内投与
(必要に応じ)
血液中の鉄分を補給する貧血治療薬 頭痛・頭重・けん怠感等
メトリジンD錠2mg 透析直前もしくは透析中1〜2錠服用 抹消血管を収縮させて血圧を上昇
(透析中の血圧低下防止)
甲状腺機能亢進症の人は服用できない
リンゴ酢カルシウム
(500mg)
1日3回毎食中
3〜4錠服用
体内のリン吸着
(Ca含む)
高カルシウム血症・便秘等
フルスタン錠0.15μg 1日1回朝食後1錠服用 Caの吸収をよくするビタミンD剤で骨がもろくなるのを防ぐ 頭痛・下痢・便秘・吐き気・食欲不振等
アマリール錠1mg 1日3回毎食直前 朝1昼夕2錠服用 血糖値を下げる糖尿病治療薬 ふるえ・さむけ・動悸
・冷や汗等の低血糖
アクトス錠30mg 1日1回朝食直前1錠 血糖値を下げる糖尿病治療薬
(インスリン抵抗性改善薬)
むくみ・吐き気・低血糖等
アモバン錠7.5mg 1日1回寝る前1錠服用 不安や緊張を和らげねつきをよくする(眠剤) 頭痛・口渇・翌朝以後のねむけやふらつきなど
ハルシオン錠
0.25mg
1日1回寝る前
1錠服用
寝つきをよくする睡眠薬 頭痛・口渇・翌朝以後ののねむけやふらつきなど
ユベラ錠50mg 1日3回毎食後2錠服用 ビタミンEで血行障害や動脈硬化症等に対応 副作用まずない(あっても、胃の不快感ぐらい)
プルゼニド錠12mg 1回1錠就寝前服用 便秘に用いる下剤 汗や尿が黄褐色または赤色に変わることがあるなど
フェロベリンA錠 下痢時1錠 下痢止め 副作用特になし
ペンレス
(貼付用局所麻酔剤)
透析穿刺30分前に1回1枚を穿刺予定部位に貼付 透析時の穿刺疼痛緩和 使用部位の発赤・掻痒・接触皮膚炎など
レスタミンコーワ軟膏(50g)
ハッカ油(0.4ml)
L―メントール(3.5g)
3種混合剤塗り薬で1日数回適量患部に塗布(全身) 皮膚のかゆみや虫さされなど改善 副作用特になし
ウレパール軟膏 カサカサするところに塗布 皮膚にうるおいを与え、角質をやわらかくする保湿剤 目やただれた部分や粘膜への使用禁止
イソジンガーグル うがい薬で適時使用 口中の菌やウイルス等に対する殺菌作用 ヨード過敏症や甲状腺機能亢進症の人は通常使用できない
セルニルトン錠 1日3回毎食後2錠服用 前立腺のはれや炎症を抑え、残尿感等を改善 吐き気・食欲不振等
ビオフェルミン 1日3回毎食後2包服用(1日6g) 乳酸菌を腸内で増やし、有害な菌の増殖を抑えて腸内の細菌のバランスを正常にすることにより腸の調子を整える ほとんどなし
アーガメイトゼリー25g 頓服(最大1日2個) 急性および慢性腎不全に伴う高カリウム血症 便秘・腹痛・腹部膨満感等の消化器症状
カフェイン0.3g 透析開始後2時間
後目安に1包服用
透析低血圧の軽減と予防 不眠、めまい等
アレジオン錠20mg 1日1回就寝前
1錠服用
アレルギー症状やかゆみを抑える(花粉症対策) 眠気、だるさ、口の渇き等
デパス錠1mg 1日3回毎食後1錠
服用
不安や緊張を和らげ、熟睡できる 眠気・ふらつき・けん怠感・脱力感等
上表の各薬剤名をクリックすると、「おくすり110番」等の具体的詳細インターネットページにジャンプします。
薬 剤 名 私にとっての効果・効能等コメント
エポジン
毎回1500単位
     (週4500単位)
腎不全ではほとんど言ってよいほど貧血になりますが、透析導入後しばらくは「ヘマトクリット」が25をなかなか超えませんでしたが、この薬剤のおかげで、そこのところはクリアーし、現在は透析患者の一応の目標値の30以上を常に維持できるようにしたいと思っています。(あまり高くすると、血圧上昇や、血栓症、透析中の回路内凝血等の原因となる可能性があります。)
ただ、一方において、血液学者からは『何故透析患者の「Ht」を健常者と同じにしないのか』という疑問が上がっており、またエポが使用できるようになった当時に心配された貧血改善による内シャントの閉塞等をはじめとする合併症は見られないと報告されている事実もあります。
尚、私の場合、透析方法変更(「HD」⇒「オフラインHDF」)や透析条件変更(時間延長と血流量アップ)に伴う透析効率(透析量)の向上により、エポ使用量が順次減少し、一時エポジン週9000単位だったのが、隔週750単位に激減できたことがあります。
フェジン2ml 貯蔵鉄の量を表す「フェリチン」の数値が透析患者の目標値である100をかなり下回ってきたことなどによる投与で、普通ワンクール(10回)投与して血液検査の結果を見ます。どうしても透析患者の場合、1年にワンクールを2回程度の投与は仕方ないようです。実際の用い方は、「5%ブトウ糖液」8mlで希釈、10mlにして、透析後静脈内投与します。投与後は「フェリチン」がふつう上昇してきます。私の場合もその例外ではありません。
メトリジンD錠2mg 透析中の血圧低下対策として適宜服用していますが、この薬だけでは透析中の血圧低下は防止できません。他の方法と併用しています。そのときの血圧の状況をみて、透析直前もしくは透析開始1時間後に1〜2錠服用します。それなりの効果は出ているようです。
リンゴ酢カルシウム
(500mg)
私の場合、炭酸カルシウムに比べ、リン吸着能が優れ、カルシウムがあまりあがらないようです。ただ、健康保険が適用になりません。
フルスタン錠0.15μg
この薬のおかげで血中カルシウム数値が上昇しました。一方、副甲状腺ホルモン(PTH)を抑える働きもあり、「intact―PTH」も下がってきましたので、一時期この薬を0.3から0.15へと減量いたしました。
その後、沈降炭酸カルシウム服用に伴うカルシウム数値上昇と「intact―PTH」の水準を考慮し、主治医の先生と協議の結果、この「フルスタン錠0.15」は、目下ところ休薬中です。
尚、フルスタン等のビタミンD剤は、リンの吸収も促進してしまうので、実際にはリンが吸収される場所である空腸や回腸等を食物が通過した後など、夜遅く空腹時に服用するのが最も効果的です。
アマリール錠1mg グルコースとヘモグロビンA1cが上昇してきたため、それまでインスリン分泌促進薬である「ミチグリニド(商品名:『グルファスト』)が処方されていましたが、今一効き目が乏しいので、平成17年10月17日より、スルフォニル尿素系第三世代の「グリメピリド(商品名:『アマリール錠1mg<1−2−2>』」が処方されました。最多1日6錠まで可ですので、この辺も視野に入れて、今後血糖コントロールしていきます。この薬剤の血糖降下に期待しているところです。(私の糖尿病の薬剤療法の要望は、あくまでインスリンです。)
アクトス30mg 上記スルフォニル尿素系第三世代の「グリメピリド(商品名:『アマリール錠1mg<1−2−2>』」に加えて処方されました。(平成17年11月11日)この薬は「インスリン抵抗性改善薬」と呼ばれるものです。肥満タイプで、インスリンに対する感受性が鈍っている人に向きます。この薬剤とアマリール錠との併用服用による血糖コントロールに期待しているところです。
アモバン錠7.5mg そんなに強い睡眠薬ではありませんが、よく眠れます。今や欠かせない薬になっています。
ハルシオン錠
0.25mg
 「アモバン錠」だけでは不十分になってきたので、併せてこの内服薬も服用しています。さらによく眠れるようになりました。
ユベラ錠50mg 抹消の血管を強化して血行を良くする作用、ホルモンの生成を調節する作用、コレステロールの増加を防ぐ作用があるので、これからこれらの効果が出てくれるよう期待しています。
プルゼニド錠12mg
以前のように便秘に苦しむことはほとんどなくなり毎日便通はありますが、非透析日に確実に便通があるように非透析日前日の寝る前に基本的にこの薬を1錠服用しています。(便秘の酷い時は1回4〜5錠、最も酷い時<レナジェル錠服用時>には10錠くらい服用していました。)
フェロベリンA錠

腸内細菌に対して殺菌作用があるので、感染による下痢を止めます。プルゼニド錠とうまく調整して使っています。

ペンレス
(貼付用局所麻酔剤)
どうしても透析開始時の穿刺痛があるので、この貼付剤を使っています。私の場合かなり痛みは緩和されます。但し、能書には穿刺30分前とありますが、2時間位前からの方が効果があるようです。
レスタミンコーワ軟膏(50g)
ハッカ油(0.4ml)
L―メントール(3.5g)
この塗り薬も、かつて蕁麻疹が出た時に処方してもらいましたが、現在も全身にかゆみが出た時や穿刺跡近辺のかゆみ等に重宝しており、引き続き処方してもらっています。それなりに効き目があります。
ウレパール軟膏 冬場のカサカサ肌によるかゆみ対策のため使っています。上記のレスタミン軟膏混合剤と併用しています。それなりに効き目があります。
イソジンガーグル 透析帰りなど外出先から帰ったら、冬場のインフルエンザ予防のためもあり、必ずこの薬を使ったうがいと手洗いを励行しています。
尚、インフルエンザと言えば、透析患者として当然のことながら、毎年11月にインフルエンザ予防注射をわが腎クリニックにて透析日の透析終了後(もしくは非透析日)に接種しています。このときにわが腎クリニックより配布されるパンフレット「インフルエンザワクチン予防接種の受け方」(PDFクリック)を紹介しておきましょう。それから、透析患者のインフルエンザ治療については、左ボタンコンテンツ「人工透析Q&A」のQ57.Aの【2】感染症の中頃を参照されて下さい。
セルニルトン錠 以前からの前立腺肥大による残尿感(無尿なのに)と会陰部不快感を和らげる薬として、平成16年12月1日に処方されたもので、現在も飲み続けています。徐々に効果が出ているように感じます。
ビオフェルミン 便秘気味にしても下痢気味にしても、いつもお腹の調子が今一でしたが、飲み続けていくうちにだんだん調子がよくなってきました。   
アーガメイトゼリー25g 果物・野菜など高カリウム食品を多く食べるとき(特に土・日曜日)、頓服で1個服用します。お陰で、週明けのカリウム数値が基準値(上限5.5mEq/l)を超えることはめったにありません。尚、薬局で渡される「アーガメイトゼリーの服用の仕方・注意点」(PDFクリック)を紹介しておきましょう。
カフェイン0.3g 透析中の昼食後の透析低血圧軽減のため一包(0.3g)服用する場合が多いです。
服用後10〜20分後に効果がありますが、透析性が高いため、30分〜1時間くらいしか効き目が持続しませんので、服用のタイミングの見極めが大事です。尚、下肢の血行が極めて不良な糖尿病患者や虚血性心疾患や不整脈に対して、カフェインはこれらを増悪させることがあるので、その投与は慎重でなければならないとされています。
アレジオン錠20mg 夏の「ぶたくさ花粉症」や春の「スギ花粉症」対策の一環として、処方された薬剤です。私の場合は「目のかゆみ」が酷いのですが、この薬でだいぶ軽減されています。
デパス錠1mg 不安感、いらいら感等の自律神経失調症に伴う不定愁訴改善にそれなりの効果があります。
次に、以上の薬剤を私が使用して実際に身体にどうかということをそれぞれ簡単にコメントさせていただきます。
★私の使用薬剤と効果・効能