Q63.透析初期に除水量を多くすると、透析中の血圧低下になりにくいと聞きましたが、理由を教えて下さい。

2005/01/08 (Sat)
A.4時間透析の場合、4時間を時間あたり一律均等に除水量を設定するのではなく、例えば透析前半2時間の除水量を多く設定し、後半2時間の除水量を少なく設定することを「段階除水(2段階除水)」とか「計画除水」とか「プログラム除水」とか「プロファイリング除水」とか言いますが、なぜこの方法が透析中の血圧低下対策として有効なのか次に簡単に説明しましょう。
 透析に伴う低血圧は、日常私達透析患者が最も悩まされる合併症の一つであり、その原因の一つは、除水に伴う有効循環血漿量の低下にあることはご承知の通りです。
 特に除水量が多い場合、血漿内の水分を除くことにより、一時的に血管内脱水が起こりますが、組織内の水分がそれを補うために移動し、水分量のバランスをとろうとします。これが、このホームページでも何度も登場する「プラズマ・リフィリング」です。この「プラズマ・リフィリング」が十分に働くことにより血圧低下を防ぐことができます。
 透析前半は、血漿浸透圧が高値を維持しており、この間は「プラズマ・リフィリング」も高いので、血圧低下を起こしにくく、従って透析中に血圧低下を起こしやすい患者の場合透析前半の除水量を多く設定し、後半の除水量を少なく設定する「段階除水」「計画除水」「プログラム除水」がその対策として有効となるわけです。
 単に透析前半・後半だけでなく、1時間毎に分けて段階的に除水していくなどの方法もあります。


BACK




- Genesis -