Q62.透析を開始すべき「尿毒症症状」は具体的にどのようなものがありますか。

2004/12/14 (Tue)
A.適正な人工透析導入基準については、臨床症状・腎機能・日常生活障害程度による評点法の導入基準があります。(具体的には本HP「人工透析基礎知識」コーナー参照)
 ここでは、そのうちの臨床症状即ち「尿毒症症状」について、やや抽象的ですがその項目を身体の上から順に挙げておきます。
 《中枢神経(悩)》
  意識障害・けいれん・頭痛・不眠
 《眼》
  眼底出血・視力障害
 《鼻》
  鼻出血
 《口》
  アンモニア様口臭・口内炎・味覚障害・吐血
 《肺》 
  咳・呼吸困難・肺水腫・胸水・肺炎
 《心臓》
  高血圧・心不全・不整脈・心膜炎・心のう炎・胸痛・動悸
 《胃腸》
  悪心・吐き気・嘔吐・食欲不振・下痢・潰瘍・便秘・下血
 《腎臓》
  尿量減少
 《血液》
  貧血・出血・出血傾向・血小板異常
 《皮膚》
  皮下出血・かゆみ・乾燥・むくみ・色素沈着・貧血様・黄褐灰色
 《末梢神経》
  しびれ・痛み・灼熱感
 《骨》
  骨痛・骨折・関節痛
 尚、「糖尿病性腎症」では、低アルブミン血症・毛細血管の透過性の亢進により、心不全・肺水腫を生じやすく、早めの透析導入が望ましいとされています。
 尚、上記の「尿毒症症状」を中心とする「尿毒症症状」との関連が想定されている毒性物質(原因物質)を次に挙げておきます。(「尿毒症症状」毎に)
<精神神経症状>
・インドール化合物・アミノ酸・フェノール・グアニジン誘導体・尿素・βアミノイソ酪酸
<抹消神経障害>
・グアニジン誘導体・ミオイノシトール・中分子量物質・PTH・トランスケトラーゼ抑制物質
<胃腸症状>
・グアニジン誘導体・アンモニア・尿素・ガストリン・アミン類・レプチン
<高血圧・体液過剰>
・水・ナトリウム・レニン
<浮腫・体液過剰>
・水・ナトリウム・アルドステロン
<浮腫・血管透過性亢進>
・ナトリウム利尿ホルモン・メチルグアニジン
<赤血球造血障害>
・ポリアミン・中分子量物質・リボヌクレアーゼ・PTH
<溶血亢進>
・メチルグアニジン・アルミニウム・グアニジノプロピオン酸・マンジアルデヒド・クレアチニン
<出血傾向・血小板機能障害>
・グアニジノコハク酸・フェノール・クレアチニン・尿素・中分子量物質・サイクリックAMP
<カルシウム代謝機能>
・PTH・リン・アルミニウム・水素イオン・マグネシウム・フッ素・フェトイン
<色素沈着>
・リポクローム・MM・メラニン細胞刺激ホルモン
<皮膚痛痒症>
・PTH・カルシウム・リン・オピオイド様物質
<高中性脂肪血症>
・中分子量物質・インスリン・PTH・lypolytic activity抑制物質
<糖代謝障害>
・グルカゴン・成長ホルモン・糖利用障害ペプチド
<二次性痛風>
・尿酸・シュウ酸・ピロリン酸
<免疫不全>
・メチルグアニジン・中分子量物質・DNA合成阻害因子・小分子量蛋白・β2−ミクログロブリン由来ヘプタペプチド・ジプチルサイクリックAMP・リポヌクレアーゼ
<透析アミロイドーシス>
・β2―ミクログロブリン・P-コンポーネント
<その他>
・活性酸素・サイトカイン・エンドトキシン・AGEs・インドキシル硫酸・AOPPs


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