Q46.果物を毎日食べたい透析患者です。どんな果物を食べればいいんでしょうか。

2004/06/10 (Thu)
A.ほとんどの果物には、透析患者が注意すべきカリウム(K)が多く含まれています。血中のKが上昇すると命にもかかわります。果物を安全に食べるためには、透析患者自身が自分の毎回のK検査値をよく知って高K血症の症状(詳細はこの「人工透析Q&A」のQ5.A参照)をよく理解することが大事です。そして、食べたい果物のK含有量を調べ、食べるか食べないかを判断し、食べる場合は選んで食べればよいと思います。
 Kの量からから判断すると、1日に摂取してよい果物の量は、りんご、ぶどう、パイナップル等のK含有量の少ない果物で約100g、Kにして60〜100mg程度が望ましいです。バナナ、メロン、キウイフルーツ等はKが多く、あまり手を出さない方が無難です。どうしても食べたいときは検査値等を参考にして余裕があれば食べるようにしましょう。また、缶詰の果物は生の果物よりもKが少ないので、余計に食べても大丈夫です。(但し、Kが溶け込んでいるシロップは捨てます。私も、専ら果物は缶詰を利用しています。)もしもの果物を食べ過ぎたときに備え、カリウム吸着剤(「アーガメイトゼリー<私も臨時処方してもらっています>」「カリメート」「ケイキサレート」)を用意しておくと安心です。さらに、施設内に持ち込みOKであれば、透析中に多少の果物を食べるのも安全性が増します。(透析開始直後)
 尚、参考までに主な果物の100g中のK含有量を次に紹介しておきましょう。
   ★果物可食部100g中のカリウム含有量
 (果物)  (100gの目安)(100g中のK<mg>)
 バナナ     小1本        390
 メロン     1/6カット     340
 キウイフルーツ 大1個        320
 いちご     中5粒        200
 かき      中1/2個      200
 もも      中1/2個      170
 みかん     中1個        150
 ぶどう     中12粒       130
 すいか     1/24カット    120
 りんご     小1/2個      110
 パイナップル  2切れ        100
 
 因みに、透析患者の1日のKの摂取許容量は、大雑把に言って1,500〜2,000mgです。毎回のK検査値とにらめっこして、自分の1日のKの摂取量を把握しておきましょう。(私の場合は一応1日2,000mg以下をKの摂取目標にしています。)
 また、便秘も高K血症の原因の一つですから、便通をよくすることも大切です。大量の鼻出血を飲み込んでも高K血症を起こすおそれがありますから、血液を飲み込まないようにしましょう。
 尚、血清カリウム値の参考評価を次に載せておきます。
 《血清カリウム値の参考評価》
 @6.5mEq/l以上・・・・・・危険
 A6.4〜6.0mEq/l・・・・要注意
 B5.9〜5.5mEq/l・・・・やや注意
 C3.6〜5.4mEq/l・・・・安全
 D3.5mEq/l以下・・・・・・低K血症、要注意

最後に重要なことを付け加えておきますが、透析をたくさんする、即ち透析時間延長や血液流量アップ等の「しっかり透析」を実行すればするほど、それに伴いカリウム管理が着実に楽になります。


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