Q36.透析中の血圧低下対策として、例えば10%Naclを20か30ml/hで透析終了前30分まで(即ち3.5時間)持続投入する場合、これって、長期的に続けると、血管とか脳細胞とか何か生体に悪い影響が出るでしょうか。

2004/05/11 (Tue)
A.例えば10%のNaClを30ml/hで3.5時間持続注入をすると、105mlの高濃度食塩水が注入されることになり、これに含まれる「NaCl」は10.5gとなります。透析患者の場合は、一日の塩分量を一般的に5〜7g程度に制限しているわけですから、透析だけで10g以上の食塩が身体に入るということは好ましくないわけです。過剰の食塩が身体に入ったとしても、それが直接血管や脳の細胞に悪影響をおよぼすということも可能性としては小さいと思われます。
 この10%NaCl持続投入は、透析中の血圧が維持されることのメリットの方を考えれば、10%NaCl使用はやむをえないとは思いますが、このように、透析中に高張の食塩水として投与された塩分(NaCl)は透析中にはほとんど除去されず、体内に留まり、そして、体内に貯留した塩分は非透析日の口渇を増強して飲水量を増やし、次の透析までの間の体重増加率を増大させることも指摘しておかなければなりません。(拡散や限外濾過で抜けてしまうから大丈夫という透析現場の意見もあります。<透析終了前30分は投入しないことが前提>=一度ドクターや技師さんに質問してみて下さい。=)
 この辺の具体的メカニズムについては、「透析百科」の該当ページを参照して下さい。
・「透析百科」アドレス
 (http://touseki.loglog.jp/09.10.htm
 従って、透析中に10%NaCl使用する量は少ないにこしたことはないです。それでも気をつけたいのは、透析で食塩が身体に入るのですから、日頃の食生活で塩分制限をより厳重にすることが大事です。何よりも、透析中の血圧低下対策の第一は極力体重増加を抑えることです。
 尚、透析終了までの透析の最後の1時間に、ダイアライザーの静脈側から50%ブドウ糖溶液100mlを輸液ポンプにより均一の速度で持続注入すると、透析中の血圧低下を防ぐことができるとの報告もあります。(原疾患糖尿病でもOK)
=詳細は上記「透析百科」の次の該当ページURLをクリックしてご覧下さい。=
http://touseki.loglog.jp/09.11.htm


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