Q35.血清カルシウム濃度ですが、透析前採血数値に比べ、透析後採血数値が高くなる透析患者と、低くなる患者がいます。 このように違いが出てくるのは何故でしょうか。

2004/05/10 (Mon)
A.血液中のカルシウムは、約50%がタンパク質(主にアルブミン)と結合しており、残りの50%がイオン化していると言われています。
 仮に血中カルシウムの濃度が9.0mg/dlとすると、これをmEq/lに換算しますと4.5mEq/lとなります。そのうちの約半分、つまり2.25mEq/lがイオン化カルシウムとなります。
 透析液のカルシウム濃度が2.5mEq/lの場合、理論上は透析後の方がカルシウム濃度が上昇しそうですが、実際にはカルシウム濃度は低下することが多いのです。(平均すると1回の透析で94mgのカルシウムが除去されるというデータがあります。)
従って、透析後のカルシウム濃度が透析前よりも低くなることは不思議ではありません。先の例よりも血中のカルシウム濃度が低い透析患者は、透析後の方が高くなるかも知れません。
 因みに、かつて日本の多くの透析施設が使用しているのは3.0mEq/lの透析液でしたので、この場合ほとんどの透析患者で、透析後のカルシウム濃度が高くなります。即ち、この濃度の透析液では、透析によりカルシウムが補給されることになるのです。
 現在は、Ca系リン吸着剤が全体として終焉を迎えている中で、高・低カルシウム血症を起こさない透析液のCa濃度は、2.75mEq/lが丁度いいという意見が多数あります。


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