Q31.透析で「Na」が除去できる理由は何ですか。

2004/05/10 (Mon)
A.現在の透析液は、Na濃度が血清Na濃度とほぼ等しいため、拡散は起こらず透析前・透析後で基本的に濃度は変化しませんが、Naを除去できるのは、限外濾過に伴って除去されるからです。即ち、Naは水分とセットで摂取されますので、除去も水とセットで行われます。従って、Naは除水量に比例して除去され、血清Na濃度が正常の140mEq/Lのとき、1kgの除水で約8g、2kgの除水では約16gの食塩が除去されます。
 体重増加の多い透析患者は、基本的には塩分摂取量が多いと考えてよく、体重1kgの増加は、食塩約8gの摂取を意味します。
 ここで、上記に関係のある総体液量について説明しておきましょう。人間の体の60%は水でできています。これを総体液量と言います。その水分は、存在する区画で大きく二つに分けられます。細胞内液量(intracecellular fluid:ICF)40%と細胞外液量(extracellular fluid:ECF)20%です。水や電解質の外部とのやり取りを考えるときに問題になるのは、細胞外液量(ECF)20%です。細胞外液量(ECF)の20%は、「血漿5%」と「間質液15%」に分けられます。透析患者が体重を増やしてきてしまったときの増加分は、この細胞外液量(ECF)の20%に溜まります。これらの区画における電解質のバランスは結構厳格に決まっていて、簡単に崩れたりしません。そして、この区画を区切る箱においては、水は自由自在に通過するけれども、電解質は一定の割合になるような力(=浸透圧)が働いているのです。(このときのNa濃度は、血漿・間質液で140mEq/L、細胞内液で15mEq/Lぐらいになります。)


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