人工透析治療を現在まで続けてきてつくづく思うことは、人工透析治療というのは、まさに「弥次郎兵衛」の世界というか、狭い塀の上を歩いているというか、普通の健康な人とは比ぶべくもなく、常にバランスを保つことがいかに大事なことであるかということです。水分を摂り過ぎても摂らな過ぎてもダメ、カロリーを摂り過ぎても摂らな過ぎてもダメ、たんぱく質を摂り過ぎても摂らな過ぎてもダメ、カリウム・リン・カルシウム数値が上がりすぎても低すぎてもダメ、BUN・クレアチニン・へマトクリット数値が低すぎても高すぎてもダメ、あるいは薬剤の服用・投与の増減量や休薬等の調節等々例を挙げれば枚挙に暇がありません。

従って、常に体重の増加・血圧の変化・レントゲン写真・心電図・血液検査数値等とにらめっこしながら、まさに「自己管理」を徹底して行なうことこそが透析患者のQOLの向上と長期生命維持の鍵を握っています。即ち、「腎不全に立ち向かう強い意志」を持ち、いろいろな制限にもやはり我慢すべきはじっと我慢する精神力をつけることが必要です。
(腎事を尽くして天命を待ちましょう。)

私の場合、人工透析やむなしと言われたときは覚悟していたとはいえ、「何で自分が…」と思ったりしましたが、今は「せっかく人工透析患者になったのだから」どうせなら、必要な知識を身につけて人工透析患者のプロ(自分自身が主治医)になってやろうと思っています。

早速新米のプロの透析患者の立場から一点だけ指摘しますと、結局「自己管理」の範疇に入るかとも思いますが、医療側からのいわゆる「あてがいぶち」医療や「おまかせ型」の透析医療ではなく、自らも自分の透析医療に参加する意識と知識を持つことも重要であると私は考えています。換言すれば、日常の透析医療の中で、主治医の先生や看護師さんと自分の治療の現状と方針について、積極的に議論・検討を行い双方納得のいく透析医療にしたいものです。そして、このことを透析患者一人一人が実行すれば、地味な積み重ねではありますが今後の透析医療の着実な進歩につながるものと確信いたします。

真の人工透析患者のプロになるためには、私もまだまだ勉強不足ですので、このホームページをご覧になった皆さんにもいろいろ教えてもらえたらと思っています。

最後に現在の多岐に亘る日本の透析医療の問題点と課題について次に列挙し、今後の透析医療側の一層の努力を強く要望して、このホームページを終了します。

@透析医療の標榜(主義・主張を掲げ示すこと)と医療者の専門教育
(医学・看護教育への独立した学問体系の確立と参入)

A透析医療の質の保証と向上

(透析医療における積極的な情報開示、適正透析で代表される透析方法、治療時間等に対する透析患者の透析治療行為自体の受諾・選択・拒否権等選択権の確立、透析治療環境等を含めた透析患者の個別性を尊重した医療の展開)

B透析患者や医療従事者への経済的・個別的な犠牲を強いない日本型透析療法の模索

C以上の@〜Bで得られた結果の世界への発信

   尚、このホームページは、今後検査データの更新をはじめ必要に応じコンテンツの修正・追加するなど常にリニューアルして更に一層充実させていく予定です。


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